煎餅の記録

Hey!Say!JUMP多め

Cut 1月号の伊野尾くんと有岡くんについて

伊野尾くん&有岡くんが

Cutに登場!!!


サブカル雑誌(?)についにHey!Say!JUMPが殴り込みです。
(因みに、嵐がCutに初登場したのは2012年。Hに登場したのが2002年だったと思います。間違えてたらすいません)

今回それほど長いわけでもないインタビューに2人の魅力が詰まっていて。初めて明かされたこともあって内容が充実でした。フレッシュな感想を書きたいので、あれこれ迷ったけど書きました。(一個人の戯言と憶測に過ぎません)


ナイスコンビ「いのあり」登場!

ベストコンビでもなく、グッドコンビでもなく、「ナイスコンビ」。古河さん、センスあるなぁ。ちょっぴりダサい(失礼)言葉のチョイスが実にいのありにぴったり。

「アンバランスとも言えるふたりだが、互いが刺激となり、共に成長する」「(一緒にいて楽と言っているが)似た者同士というのも違う気がする」と、核心を突くようなお言葉。たくさんの人から言葉を引き出してきた方ならではの審美眼でしょうか。いのありの魅力は、全く違う属性の2人が絶妙な関係のバランスを取っていることではないかと思っているので。

今回、何故いのありなのか?とふと考えてみたのですが。単に事務所が推したいから、という理由ならCutでなくても良い気がしていて。withの連載もあるし。
敢えて読者の層にファンがいなさそうな(※勝手に思ってるだけです)サブカル雑誌に(敷居が高いイメージがあります、特集組まれるとなるとより一層)。特に宣伝もないのになぁ…と思って紙面を開くと。そこにはアイドルとしてのキラキラきゅるきゅるのいつもの彼らではなく、Cutの世界に馴染んだスタイリッシュな彼らの姿がありました。言葉で表現できないけど、画で納得しました。合ってるからだ、と 笑。いい意味でやりすぎていない感じが。

色味が少なくて無機質で現代的で都会的(二人とも都会の子じゃないのに)。必要以上に煌びやかではなく、変な色気やドル誌お得意の絡みがなく、スタイリッシュでかっこよくて端正な等身大の、ちょっと童顔な二十代半ばの男の子ふたり。
贔屓目ではなく、良い写真だなぁと思いました。
色味を消した2人×白バック、カラーボールがいい感じに今時のポップさがあって。レトロさも感じる。新しくて懐かしい。あっ、もしかしていのありって新しくて懐かしい感じのコンビかも知れないですよね(※取って付けました)。妙に童話っぽさがあるのに一筋縄ではいかない感じ。

写真の良さが際立っています。カラーボールを持っている顔のアップ、伊野尾くんの後ろには有岡くんがチラッと。有岡くんの後ろには伊野尾くんはいなくて手だけボールを持ってちょろっと出ているところも良いです。狙ったアンバランスではなく、本当にただ自由にやっている感じがいい。

今回は大好評のシリーズもの「BOYS TALK 2016」として登場なのだそうです。なるほど。
しかしこのタイミングで敢えて(おたく以外に需要の無さそうな)2人の関係やご本人をクローズアップするなんてどういう意図が?と考えてみました。
素直に考えると勿論、Cut側からの以来だったのかな、と。おたくによる増刷を見込んだというのもあるかも知れない。
しかし逆に考えるとこれはこれからHey!Say!JUMPがサブカル層を開拓していくための布石でもあるのかも知れない、と。
バラエティで少しずつ爪痕を残している(と思う)コンビが語る、程よくクールな視点からの自分たちの関係。そして自分についても。

彼らはこれから、グループが売れれば売れるほど自分のことや周りとの関係性を対外で明文化する機会が増えるでしょう。その初期段階の一つなのかな(初期段階のものと思われるものには今年のものだと山田くんや伊野尾くん、そして現在の裕翔くんの雑誌露出ラッシュがあります)。
しかしJUMPでコンビでサブカル系の雑誌に登場というのはこれまでも見たことが無いような気がします(あれば申し訳ありません)。そうだとするとこれはとても画期的なことで、JUMPのこれからの売り方の道標の一つになるかも知れません。


恋人以上友達未満

伊野尾くんの考える2人の関係。
名言でもあるし、実は適当に語感だけ気に入って思いつきで言ってそうな言葉だなぁと思って。フリーウェイハイハイがそんな歌を出してるのですが、どこかでタイトルだけでも聞いたことがあるのかな。

深読む必要性があるのかは分からないけど、敢えて読むとするなら「恋人以上」=恋人にも見せない、より自分1人でいる時のような感覚でとても楽。「友達未満」=もう友達とは呼べない程に近い、グループメイトとしての(普通の人なら経験することがないであろう)、運命共同体としての距離感ということでしょうか。
でもそこに「切なさが残る」と語るのは、グループがあるからこそ今の関係性があることに起因するのかな。いつか終わりのくるもの、とかそういう。
もしくは、2人で遊んでいると妙にノスタルジックな気持ちになるということかな。こっちの方がしっくりくるかな(独り言)。
小学校で同じクラスだったら、という前提を無視して自分たちの関係性を言っていることは間違いないなと思いました笑。
親友でも恋人でもない第二の家族のような関係ということなのかも。その上で「恋人以上」という言葉はたぶん他のメンバーだと出てこないというのは、有岡くんといるときはより1人でいる時の感覚に近いくらいお互いのことが気にならない、許せる、ということなのかなぁと思いました。
友達未満、に関してはメンバー全員に対して同じく思っていることなのかなと思います。きっとみんな、友達であって友達ではない。そう考えると何だか切ない。


真面目な子

有岡くんがマセたクソガキだったということを「真面目な子だったんだね。今も真面目だけど」と伊野尾くんが言っているところ、ぐっときました。
真面目に背伸びをしていて真面目に1番や特別になりたい有岡くんのことをまっすぐ評価していて、茶化していない感じが。(以前、頑張っている学生が「意識高い」と笑われる今の日本の風潮は末期であるという内容の紀里谷さんのインタビュー記事を読んだことを思い出しました。これはとても良い記事なので探して読んでみてください)。
度々周りに言われている有岡くんの「中二」な部分を、伊野尾くんは素敵な点だと思っているのかも知れない。伊野尾くん自身が根が真面目なところからくる中二を捨てきれていないのかな。だからこそ分かるんだろうな。
“外に見せる面はおちゃらけていても本心は本当に真剣な人”のことを馬鹿にしない伊野尾くんの鋭さというか審美眼が素敵だし、そこが2人の信頼関係の根本にもあるのかな?と。


そして驚いたのは、いのあり2人が仲良くなったきっかけに新しいエピソードが投下されたことでした。
これまでに明かされていたものとしては

有:イノちゃんと仲良くなったのが、初回の『SUMMARY』。僕らには、ちょっと思い入れがあるよね。その時の思いを繋いで一緒に頑張ろ。/Hanako10.08.26

伊:今になって思うと、大ちゃんと仲良くなったのが、この(2004)SUMMARYだったなぁ。それまでは、お互いちょっと様子をうかがい合う…そんな感じだった(笑) /WU 08.08

伊:メンバー内だと、大ちゃんと話すようになったきっかけは特別。僕が玉森と仲よくなった時にすでに大ちゃんと玉森がすごく仲良しで、2人を見たらあせってきて「仲間に入れて!」って自分から攻めたの。/P誌07.05

上記のようなものがあったのですが、具体的に話した内容を有岡くんは具体的に覚えていたんですね。11年前のことなのにすごい記憶力。自称記憶力が良いと言うだけある。
「伊野尾くんともっと話せるようにとプレイし終えたゲームをもう一度やり直した」…というのは、当時の2人がガチで先輩と後輩だったことを思うととても可愛いなぁと。中学生の1学年ってとても大きな年の差だから。よりによってジャニーズ的にも先輩なわけだから。
有岡くんの伊野尾くんに対する謎の信頼感の一部分には、当時の先輩でお兄ちゃんだった伊野尾くんの存在があるのかも知れないと考えました。本人は無意識かもだし、今やもう先輩だとかそんなこと思ってなさそうだけど 笑。

そんな2人が成人してからも、(数年前の話をすると)オンラインゲームをしたり、ゲームを買いに行ったり、ゲーセンでガンシューティングゲームをしたり、(最近では)有岡くんの家でホラーゲームをしていたりする。
長らく芸能界に身を置いているアイドルが、こんないい歳になってもやってることが中学生のまま。
もう大分有名になってきたから2人でゲームを買いに行くなんてそろそろできないのかも知れないと思うと貴重な時間だったんだな。
周りの環境も自分の中身も成長して変わっても、何故か同じことをして遊んでいられるってタイムカプセルみたいです。

伊野尾くんに期待したいことという質問に、ちょっと恥ずかしくてふざけてしまうところに等身大の有岡くんを感じました。有岡くんっていつも天真爛漫なようで最後の仮面は外さない、むしろ接着剤で顔に付いてる…みたいなイメージがあるので(分かりにくい例えだけど)、こういう素顔が見え隠れするとたまらないです。

有岡くんの言う「2人にしかわからないような面白いこと」というのはコントもそうだと思うのですが、本当に面白がっているのは周りではなく2人なのかも知れないな、と感じます。
周りがどうだろうと本人たちは自分たちが楽しければそれでいい、みたいな。まるでロックにおける初期衝動みたいでとっても良いな、男の子って感じ。
2013年末に自分たちのフィギュアを作りに行ったのも、周りから見てしょーもないことでも楽しいんだろうな。周囲の見ている人と温度差があっても気にすらしてなさそうだなと思います 笑。

周りに特別だと思われたい男の子と、1番になることにこだわらないマイペースな男の子2人が出会って同じグループになって色んな強烈な個性を持った子たちと同じ地平線の向こうを目指す。その途中にいる。何て尊いんだろう。
たくさん人がいる中で、属性が同じではない2人がお互いに「こいつと俺は別!」と距離を保っているのではなく、一緒にいることが苦痛じゃないと思って寄り添っていることが面白いです。

お互いに現在までで距離が縮まったと思う出来事を、伊野尾くんは地層みたいに捉えていて有岡くんはエピソードで覚えている。本当にデコボコなんですね。寧ろお互いに変に意見を合わせたりしないでも衝突しないでいられる関係なのかも知れない。「こいつの言うことは別に腹立たない」、みたいな。イラッとはしてもカッ!とはこない、みたいな。相手と一緒にどこまでいられるかって相手のことをどれほどまで許せるかってことだから。

10個のナイスな質問と対談によって2人の関係性がクリアになったかと思いきや、決してそうではないところが面白かったです。
彼らの「自分たちだけ楽しいしょーもないこと」は外野からすると「そんな世界、どこかにあるんだろうね。…知らんけど!」っていう感じの独特のワールド感なんだろうけど、そこが奥深い魅力だなと思いました。
本人たちも何となく楽しいだけでよくわかっていなさそうな世界。小学生みたいだな。だから小学校の同級生だったら、なんてナイス質問をされたのかも知れないですね。

誕生日にプレゼント(物)ではなく、毎回毎回メッセージの出し方でお互いに新鮮さというか出オチというか、そういうものにチャレンジしている2人。お互いを、そして自分を楽しませようとしているのが本当に見ていて楽しいです。

番外編?だと、伊野尾くんの顔のきれいさを推す有岡くんはブレなくて良いですね。そこから、心もきれいと持っていくおふざけ力が良いいのあり!しょーもないやりとりがキラリと光る2人。

そして、男に生まれて良かったこと、損したと思うことの伊野尾くんの答えが、ふざけているようで実はとても良いなぁと。
伊野尾くんのジェンダー観はひょっとすると最先端のものに近いんなんじゃないかな?と感じたのですが、もしそうだとするとこういう場でふざけてるようにも捉えられる言葉で述べる伊野尾くんはロックでかっこいいと思います。本当にただふざけているだけだったらすいませんって感じですが 笑。


最後に。
まず冒頭の2人の英語の紹介文がすごくすごくかっこいい。クール!
小学校で同じクラスだったら、の回答の英語なんだけど、直訳するとちょっとニュアンスが変わるんですよね。
伊野尾「このグループで彼は僕にとって唯一“恋人以上”と呼べる存在。しかしこの友情はちょっぴり切なくもある」
有岡「彼と小学校で同じクラスだったら…。自分たちはきっと…バカなことばっかりやって…、それで、一緒に、怒られたり、したんだろうな」
みたいな感じでしょうか。(実は英語は苦手です)

有岡くんの文の英単語の並べ方の乱雑さ?がセンス良い!たったこれだけの言葉がノスタルジックなものに思えますもん。

コンビで新しいフィールドの雑誌に取り上げて貰えるなんて本当に名誉なことです。
勿論、メンバー全員で雑誌に載っていたら本当に嬉しくて仕方がないです。そういうものが沢山読みたい。
でもその場合、JUMPは大人数グループだから一人一人が深く語ることは難しいから、こうして数人ピックアップして雑誌に載るのは、彼らが何を考えているのか、とかその関係性を知ることができるからすごく良いなぁ、と。
本人たちから発される言葉が多ければ多いほどテキスト厨は嬉しくて。こういう企画は色んなコンビでやってみて欲しい。色とりどりで面白いものが出てくる気がする。メンバーの色んな魅力を知りたいです。

正直、トリオでも7とBESTでもいいからどんどんやって欲しいです。ドル誌は勿論毎回毎回素晴らしいのですが、インタビュアーの力量が問われそう&等身大のメンバーが見られる雑誌にはこれからもどんどん出て話してほしいなと。今回のはその先駆けになる回かも知れない…なんて言ったら言い過ぎですかね 笑